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1. どんなものか
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デジタル道路地図処理基盤プラットフォームとは図1に示すような、種々のデジタル道路地図に共通な処理基盤プラットフォームです。
このプラットフォームは以下に示すような特徴を持っています。
- 多様なデジタル道路地図への対応 - 日本には、商用、公共含めて色々なデジタル道路地図が存在する。
図1に示す様に、本プラットフォームは多様なデジタル道路地図に対応している。
- 多様なニーズへの対応 - 図1に示す様に、本プラットフォームからは色々な成果が生まれ、
多様なデータ利用法を可能にする。本プラットフォームには、各々の成果に最も適したデータ処理フローが実装されている。
- 全国シームレスな道路ネットワークDB - 本プラットフォームの中核には、道路ネットワークDBが存在する。
全てのデジタル道路地図は、一旦はDBに格納される。このDB内では道路ネットワークが全国シームレスに管理されている。
以下、図1について補足説明を行ないます。
左側の青枠内は、出発点、入力ソースとなるデジタル道路地図です。
多様なデータが日本には存在し、と同時に本プラットフォームがそれらに対応していることが御理解頂けると思います。
真ん中の濃い緑枠、明るい緑枠内は、中核となるDBです。上記の入力ソースとなるデジタル道路地図は、一旦はDBに格納されます。
このDB内では全国の道路ネットワークデータをシームレスに管理することが可能です。対応するDBMSはOracle、SQLServer、MicrosoftAccess−MDB等です。
橙色枠内はこのDBから抽出可能な道路ネットワークデータの格納形式です。ニーズに応じて様々な形式でデータを取り出すことが可能です。
最後に右側の赤枠内が、本プラットフォームから得られるカテゴリ分けされた成果です。お客様のニーズに合せて、様々なタイプの成果に繋げられるような仕組みを作っております。
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図1 プラットフォームの全体像
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2. なぜ開発したか
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本プラットフォームを開発した目的は以下の通りです。
- 業務の効率化 - 一旦、この様なプラットフォームを構築しておけば、弊社がデジタル道路地図処理、ITS関連業務を効率的にこなせる効果がある。
- 顧客サービスの向上 - 弊社の業務が効率化されることに伴い、成果のレベル、品質、納期、費用などの点でお客様により良いサービスを提供することが可能になる。
例えば、ニーズがしばしば発生するサービスについては、予め商品化しておくことが可能になる。
- 自然発生 - そもそも、本プラットフォームは、意図的に或いは一気に開発した訳ではない。
長い間の業務の成果をまとめ上げたら、自然と出来上がった感がある。そう言う意味では「本プラットフォームを開発した」と言うのは不適切な表現かもしれない。
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3. どんな道路データが対象なのか
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本プラットフォームで処理の対象となる、入力ソースとなる道路データは表1に示す通りです。 |
表1 対象となる道路ネットワークデータ |
項番 |
提供元 |
名称 |
道路以外の背景のサポート |
1 |
(財)日本デジタル道路地図協会 |
全国デジタル道路地図データベース |
○ |
2 |
(財)日本地図センター |
数値地図25000(空間データ基盤) |
○ |
3 |
住友電工システムソリューション株式会社 |
全国デジタル道路地図データベース |
○ |
4 |
株式会社昭文社 |
MAPPLE道路ネットワークデータ(MRD) |
○ |
5 |
株式会社昭文社 |
MAPPLEルーティングデータ50000 (MRX50000) |
- |
6 |
株式会社昭文社 |
歩行者ネットワークデータ(MRX歩行者) |
- |
7 |
株式会社ゼンリン |
汎用デジタル地図交換フォーマット |
- |
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4. 何が出来るのか
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本プラットフォームで具体的にどんなことが出来るのかについて、表2では図1に示す成果毎に説明します。 |
表2 本プラットフォームで出来ること |
項番 |
成果 |
実現出来ること |
1 |
ArcExplorer等の汎用GISによる空間情報処理 |
GISデータの交換形式として業界標準になっているShape形式で、
お客様にデータを提供することにより、お客様側で所有なさっている汎用GIS(又はGISエンジン)で、例えば地図表示、属性表示、属性検索などの、
GIS的操作を行なうことが可能になる。 |
2 |
弊社GISエンジンを利用した専用アプリケーションの開発 |
弊社が開発したGISエンジンのネイティブな形式に変換することで、このGISエンジンの上で専用のアプリケーションを開発することが可能になる。 |
3 |
オープンなデータの提供により可能になった顧客自身によるデータ処理 |
(テキスト形式ゆえ)内容が見えやすく、容易に読み込むことが出来るCSV形式で、
お客様にデータを提供することにより、お客様側でのデータ処理、アプリケーション開発がやりやすくなる。 |
4 |
Web環境でのデータ共有 |
Web環境でデータを共有する仕組みを構築することが可能である。
弊社では、オープンソースのWebGIS製品として業界標準になっているMapServerを利用して、これを実現している。 |
5 |
デジタル道路地図に関する統計 |
全国シームレスなデータとしてDBに格納することにより、
任意の統計量を算出することが可能である。例えば、愛知県内の国道の中で、指定区間外の距離的な割合はどの位なのか→答え53.5%(某社データを利用)
中部地方の自動車専用道路の中で、非有料道路の距離的な割合はどの位なのか→答え8.3%(某社データを利用)
などが、ちょっとしたSQL文を書けば算出可能である。 |
6 |
最適ルート探索エンジンの提供 |
弊社は、主力商品としての
最適ルート探索エンジンeREXを販売、カスタマイズしている。 |
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弊社が提供可能な具体的なサービス形態については
どんなサービスが提供可能なのかを参照して頂ければ幸いです。 |
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5. 注意
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本コンテンツで説明したデジタル道路地図処理基盤プラットフォームの構成要素の中で、図1の左側の青枠内の
入力ソースとなるデジタル道路地図については、弊社がデータそのものの著作権や利用権を保持している訳では御座いません。
これらのデータについては、あくまでお客様側で入手して頂き、弊社に貸与して頂くことが基本です。
そう言う意味では、「御客様にちょっとしたデータ加工料だけを払って頂ければ、加工したデータを提供出来る。」と言う訳には行きません。
くれぐれも、誤解のなきようお願い申し上げます。
但し、御客様による道路ネットワークデータの入手に際してのお手伝い、アドバイス、或いはお客様のニーズに基づいた購入作業の代行
(多くの場合、データの購入に当たっては用途や利用環境に関する正確な報告が求められるなど、それなりに利用方針の明確化が要求されます)
は出来ます。遠慮なくお申し付け下さい。
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