1:25,000地形図と2次メッシュの整合性の確立
 
2.座標系の独自性
 
市販の数値地図25000(地図画像)の画像座標系(カラム・ライン座標)は、図 1に示す通り、紙の図面毎に、北極方向を上向きにした座標系です。ところが、図 2に示す通り、数値地図25000(地図画像)が準拠している地図座標(UTM座標)の観点から見ると、北極方向は、図面毎にバラバラの方向です。それゆえ、結果的に、数値地図25000(地図画像)は図面毎に独立した(異なる)座標系に準拠することになります。

図 1 数値地図25000(地図画像)の座標系
 

図 2 地図座標と画像座標の乖離
 
このままでは、複数図面をつなげて全国シームレスに画像を表示することは出来ません。よって、数値地図25000(地図画像)の1ファイル毎に幾何補正を行なう必要があります。

さて、次にこの幾何補正のためには、個々の数値地図25000(地図画像)ファイルにおける、画像座標と地図座標(緯度経度座標)との対応関係を調査する必要性があります。この対応関係については、実は、公開された基準点情報が入手可能なのですが、困ったことに、弊社の調査ではエラーが含まれております。このエラーを放置したまま、強引に幾何補正を行なうと、隣り合う地形図画像の間に隙間が発生したり、一部の画素データが消失する危険性があります。それゆえ、弊社は図 4に示す通りの基準点座標計測の専用ツールを開発し、全国くまなく、座標計測を行いました。この結果、精度の高い幾何補正を実現することが出来ました。

 

図 3 公開基準点座標のエラー(2次メッシュ513357)
 

図 4 基準点座標計測プログラムの画面
 

 

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